こんにちは、FXBです。
「ポジションという言葉は聞いた事があるけど、実はよく分かっていない」
あなたも今そんな風に思っていませんか?
ポジションを深く理解すると、利益を大きくしたり、損失を小さくすることができます。
逆に、ポジションの使い方を間違えると、大きな損失を抱えることになりかねません。
この記事ではFX初心者の方にも分かりやすく、ポジションの基本を解説しています。
ポジションの基本を学ぶことで、FXでの大きな損失を未然に防ぎ、FXを安定して利益を得られる投資に近づけることができます。
それでは、さっそく解説していきます。
ポジションの基本
FXでのポジションは「通貨を買っている」もしくは「通貨を売っている」状態を表した言葉です。
「ポジションを建てる」「ポジションを持っている」などの使い方をします。そしてポジションは同時に複数建てたり、持つことが出来ます。
FXはさまざまな国の通貨を、売ったり買ったり(トレード)して利益を得る投資です。
たとえば、アメリカのドルを日本の円で買った場合は、どんなポジションを持ったのかを次のような言い方になります。
- ドルの買いポジションを持った
- ドルの買いポジションを建てた
という使い方をします。
この「ポジションを持っている状態」のときに、通貨の価格が変わることを「含み損」「含み益」と言います。
ポジションは状態を指す言葉です。そしてFXでポジションを持つときには、必ず「買い」か「売り」のどちらかになります。
買いと売り、2種類のポジション
ドルと円のトレードであれば、ドルを買うことを買いポジションを持ったと言います。
FXでは持っていないドルを先に売る事が出来ます。その場合は売りポジションを持ったと言います。
持っていないドルを売る「売り」が少し難しく感じるかもしれません。そのときには「FXで利益が得られる仕組みがよくわかる記事」にて解説していますので、ぜひご覧ください。
売りと買いのポジションについて、もう少し詳しく説明していきます。
ポジションを持つときには、2種類の通貨をセットにした通貨ぺアというものを使っています。
通貨ペアについて話す場合、ルールがあります。たとえばドルと円の通貨ペアであれば、ドル/円と表現することです。
FXでトレードを行い、通貨ペアの左側の通貨(ドル)の買いポジションを持つという事は、右側の通貨(円)を売る事になります。
買いポジションを持つということは、次のような意味です。
- 通貨ペアの左側の通貨を買う
- 通貨ペアの右側の通貨を売る
逆に売りポジションを持つということは、次のような意味になります。
- 通貨ペアの左側の通貨を売る
- 通貨ペアの右側の通貨を買う
ドル/円で売りポジションを持つということは、ドルを売って、円を買うというトレードを行ったということです。
利益を得る必須行動:決済とは?
ポジションを持っただけでは利益は出ません。ポジションを決済する(ポジションを手放す)ことで、初めて利益を得られます。
FXのトレードは次のような流れで行われます。
ポジションを保有中に通貨の価格が変わることで、含み損・含み益が発生します。
含み損・含み益は、まだ利益が伸びたり、損失が広がったりする可能性があります。損益を確定させるためには、ポジションを決済する必要があります。
例えば、1ドルが100円のときに、ドル/円で買いポジションを持った場合の、決済の流れを見てみましょう。
(ドル/円で買いポジションを持った場合、1ドルが110円や120円になると利益になります。)
ポジションを決済することで初めて、含み益・含み損は実際の損益になります。
ポジションを決済することは「ポジションクローズ」とも呼ばれます。
ポジションに関しては別名で呼ぶことがあったり、特殊な言い回しを使うこと多いので、用語をまとめておきました。
よく聞く用語と、よく使う用語を厳選しているので、覚えておきたい量はそこまで多くありません。
さっそく見ていきましょう。
使用頻度の高いポジション用語集
ポジションを持つ(建てる・取る)・ポジションメイク
通貨を買って(売って)いる状態、トレードを開始すること。
使用例
「買いでポジションを建てた」
「ポジションメイクの決め手は〇〇分析の結果です」
買いポジション・ロングポジション
ロングポジションは「買いポジション」と同じ意味で使われます。
使用例
「ドル円をロングした」
「ドル円で買いポジション持ってる」
売りポジション・ショートポジション
ショートポジションは「売りポジション」と同じ意味で使われます。
使用例
「ドル円をショートした」
「ドル円で売りポジションを建てた」
スクエアポジション
ポジションを持っていない状態、もしくは売りと買いのポジション量が同じこと。スクエアの状態では、通貨の価格が変わっても含み損益が変わらなくなります。
使用例
「様子見したいからスクエアにしておいた」
ポジションを閉じる・解消する
決済を行い、持っていたポジションを手放す事。損益を確定させるために行います。
ポジションに関係した主要な言い回しや意味をまとめました。
もし、思い出せなくなったら、ぜひもう一度ご覧になってください。
ポジション管理が大切な理由
ポジションは複数持てますが、たくさん持てば良いというものではありません。
ポジションを多く持つということは、ポジション管理の複雑さを一気に高めることにも繋がります。
ポジションには売り・買いという二種類がありますが、さらにポジションの大きさ(ポジションサイズ)を選ぶ事が出来ます。
ポジションの大きさとは、一回のトレードでいくらの金額を投資するかを表すものです。
FXではLot(ロット)と呼ばれる、お金をまとめて扱う単位でトレードをします。このLotをどれくらいの量にするかで、ポジションの大きさも決まります。
Lotについては「FXのロットとは?FX初心者向けロットの用語解説&安全なロットの使用法解説」にて初心者にも分かりやすく解説しています。
FXでトレードをするためには、次のものを管理していかなければなりません。
- 通貨ぺアの種類
- 売り・買いの種類
- Lot数
これらを決めることで、どういうポジションで、どれくらいのポジションサイズなのかを決定していきます。
どの通貨ペアでどのような予想を立ててポジションを持ったのかを、きちんと管理することは、大切な資金を守るためにはとても重要なことです。
FXはとても自由な投資です。ですが自由な分、いきなり大きな金額のトレードをしてしまい、知らず知らずに大きな損をしてしまう可能性も秘めています。
ですので、ここからは大きく資金が減ってしまう事がないような、初心者におすすめのポジションの管理の仕方をお伝えします。
FX初心者はポジションを少なく持つのがおすすめ
FX初心者がもつべきポジションは、もっとも小さいポジションサイズで1つだけにしておくことをおすすめします。
複数のポジションを持つことは、管理が難しくなるので、FXに慣れるまではやめましょう。
ポジションの大きさはLotの数によって決まってきます。
資金の大小にかかわらず、まずは1Lotで始めるようにすることが、いきなり大きな損を出さないためのコツです。
トレード手法が正しかったり、予測を立てるのが上手だったら、最初から大きな金額を投資したくなるかもしれません。
ですが小さなポジションで、きちんと安定的に利益を産み出せるようになってから、ゆっくりとLotを増やしていく方が安全性が高く、急なアクシデントにも対応しやすいです。
まずは、1Lotで1つだけポジションを持つようにしましょう。
初心者がハマりがちな危険な3つのポジションの罠
ポジションを持つことに慣れてくると、徐々に起こってしまうのが気のゆるみです。
FXに慣れてくるのは、それだけ経験を積んでいるという証でもありますが、同時にどうしても気が緩んできてしまうものです。
気のゆるみを防ぐには、毎回適切な緊張感を持ってトレードを行うしかありません。
ですが、これだけは気を付けていて欲しい、3つのポジションに関係した危険があります。
それは次の3つです。
- ポジポジ病
- 週末の持ち越し
- 塩漬け
この3つは資金を大きく減らす危険性が高く、さらに得られるはずの利益を邪魔することさえあります。
そんな事態にならないよう、ぜひ覚えておいてください。
ポジポジ病
ポジションをやたらと持ってしまうのがポジポジ病です。
トレードで利益を得るためには、勝てる根拠や手法が必要です。しかしポジポジ病にかかってしまうと、根拠がないままトレードを行ってしまいます。
結果として、損失が大きく膨らんでしまい、FXを辞めざるを得ないケースもあります。
ポジポジ病にかかってしまう人には、FXのトレードにおいて、次のような特徴があります。
- 慎重に検討する時間が短い、または無い
- 勝てる根拠はないが、予測が当たる自信はある
- ポジションを持っていないと、利益を逃すかもしれないと考える
- 後悔することに時間を費やす傾向がある
- 熱くなると周りが見えない
もしかしたら「そんな人がいるの?」と思われたかもしれません。ですが、実際ポジポジ病にかかってしまう人は多いです。
では、どうしたらポジポジ病を未然に防げるかですが、ポジポジ病の反対の考え方をするのがおすすめです。
ポジポジ病の逆の考え方は、次のようなものになります。
- 慎重に検討するようにする
- 勝てる根拠を持って、予測を行う
- 無駄にポジションを持つと、損するかもしれないと考える
- 未来の利益のために、トレード結果の検証に時間を費やす
- 冷静で全体を見渡すようにする
普段からの心掛けでポジポジ病は防ぐことが出来ます。
ポジポジ病は損ばかりする傾向が非常に強いです。必ず防ぎましょう。
トレードの根拠の持ち方についてはトレンドを学ぶのが一番の近道です。トレンドについては「FXのトレンドは3種類!見分け方と買い時を徹底解説!」にてFX初心者でも直感的に分かるように解説しています。
週末の持ち越し
土日は外国の為替市場が休みのため、FXを行うことができません。
つまり、ポジションを持ったままだと土曜になると、決済ができないまま月曜を迎えてしまいます。これを「持ち越し」と呼びます。
そして、持ち越し中にも為替が変動するような大きな事件やニュースは起こります。
大きな事件やニュースは相場に強い影響を与えます。つまり、通貨の価格が急激に変動する可能性が高いということです。
意図せず持ち越しをしてしまうと、ポジションが自分のコントロール下にないまま、大きく通貨の価格が動いてしまうことがあります。
持ち越しによって、予測の出来ない大きな損失を抱えることもあります。もちろん、逆に大きな利益になっていることもあります。
持ち越しの問題は「自分がコントロールできない」ということです。
意図せず持ち越したポジションが利益になっていたとしても、それは偶然でしかありません。
大切な資金を一気に失う危険性もとても高いです。
持ち越しを防ぐには、金曜の夜に全てのポジションを決済するだけで問題ありません。
カレンダーにしっかり記入しておく、もしくはスマホのアラームを仕掛けるようにしましょう。
塩漬け
大きな含み損が出ても、決済せずに保有し続けることを「塩漬け」と呼びます。
含み損は決済しなければ、実際の損失にはならないために「まだ予測した方に戻るかも…」と考えてしまいがちです。
損失を受け入れて、決済をすることを「損切り」と呼びます。
この損切りが出来ないと、資金がどれだけあっても、すぐにトレードに使えるお金が減ってしまいます。
損切りについては「FX初心者が知っておきたい勝つための損切りを徹底解説!」にて詳しいやり方や考え方を解説しています。
塩漬けは精神的にも資金的にも重圧のある行為です。
- 相場を常に気にしてしまう
- ポジションを持っているため、資金が自由に動かせない
出来る限り、塩漬けはせずに適切に損切りを行うようにしましょう。
まとめ
ポジションは「通貨を買っている状態」もしくは「売っている状態」です。また、ポジションは同時に複数の種類を持つことが出来ます。
ポジションを保有中に通貨の価格が変わることで、含み損・含み益というものが発生し、これがFXの利益になります。
そして、一度持ったポジションは必ず決済しなければいけません。なぜなら、ポジションを決済することで、含み損・含み益は実際の損益になるからです。
ポジションは多く持つ方が良いというものではなく、自分で管理できる量を持つべきです。まずは、小さく少ない個数から始めていくことが、失敗の少ないFXのスタート方法になります。
どうしても気が緩んで、ポジポジ病にかかってしまったり、持ち越ししてしまうことがあれば、一度FXから離れてトレード手法を見直しましょう。
FXはポジションを持つことで初めて損益が生まれます。ですが、ポジションを持つ根拠、ポジションサイズの理由など、トレードを行う前に決めたルールこそが、損益を決定します。
もし、トレードのルールがなかったり、稼げるルールを上手に作れないときは「勝ち組FXトレーダーの取引方法は、3つの特徴を持ったトレードルールを守ること!」を参考にしてください。