FXではさまざまな国の通貨の売買することで利益を得ることができます。売買できる通貨の種類が多いことは、それだけ稼げるチャンスが多いということにも繋がっています。
しかし、通貨の中にはFX初心者には稼ぐことが難しいものや、損をしてしまう危険性が高いものまで存在しています。
この記事では、FX初心者が取り扱いやすく、稼ぎやすいおすすめの通貨を解説しています。
そして、なぜおすすめの通貨が稼ぎやすい通貨なのかを併せて解説していきます。
おすすめ通貨はドルと円
FX初心者がこれからFXを始めるにあたって、いきなり聞いたことのないような通貨を扱うことはおすすめできません。
まずは聞き馴染みのある、ドルと円でFXをはじめてみることをオススメします。ですが、なぜドルと円がオススメなのか、FXでドルと円を使ってどのように稼いでいくのかを、しっかり学んで欲しいと思います。
何も知らないままFXを始めると、新規参入者の9割が損をすると言われています。ですが、最低限必要な知識と手法を身につけてからFXを始めることで、損をなるべく抑え、利益を伸ばすことが出来るようになります。
なぜドルと円がおすすめ通貨なのかを知る前に押さえておきたい3つの知識
おすすめの通貨が何故、FX初心者におすすめなのかをお話しする前に、知っておいて欲しい知識が3つあります。
一つは通貨ペアというFX独自の考え方、二つ目はFXで稼ぐ具体的な二つの方法、メジャーとマイナーという通貨の話。
この3つの知識を理解することで、ドルと円という通貨がおすすめな理由がハッキリと分かるようになります。
難しく聞こえてしまっているかもしれませんが、内容はとても簡単なことですので、ここで覚えてしまいましょう。
通貨についての基礎知識1.通貨ペア
FXでは日本円でドルやユーロなど、日本以外の国の通貨を買って、今度は通貨を売る事で利益を手に入れることができます。また、この一連の流れをトレードと呼んでいます。
トレードを行う際には、必ず通貨を2種類選ぶ必要があります。それが通貨ペアと呼ばれるものです。
また、通貨ペアは円とドル、円とユーロのように、円と他の国の通貨というものがありますが、ドルとユーロというかたちで日本円とセットでないものを選ぶ事もできます。
表記の仕方も決まっていて、次のように表します。
- 日本の円とアメリカのドルなら、米ドル/円
- 日本の円とヨーロッパのユーロなら、ユーロ/円
- アメリカのドルとヨーロッパのユーロなら、ユーロ/米ドル
以上のように、通貨はペアで考える必要があります。
「通貨を買う?通貨を売るってどういうこと?」
「通貨の売り買いがトレードってどういう意味??」
「そもそもFXってどうやって儲けたり、損したりするの?」
もし、こんなふうに思ったのでしたら、通貨の売買の意味や、FXがお金が稼げる仕組みや理由を「FXとは何か?初心者のためのFX入門「3つの基礎知識」」にて分かりやすく解説しています。ぜひ参考になさってください。
通貨についての基礎知識2.4つのトレードスタイル
FXには安いときに買って、高いときに売る事で利益を得る短期・中期のトレードスタイルと、長期的に通貨を買ったままにして稼ぐ2つの方法があります。
2つの稼ぎ方の中には、4種類のトレードスタイルが存在します。そして、FXをしていく上では、どのようなトレードの方法で稼ぎたいかによって、選ぶべき通貨ペアは全く変わってきます。
さっそくどのようなトレードスタイルがあるのか見ていきましょう。
短期トレードとは
短期トレードとは、主に数秒~1日の間で通貨の売買をして、利益を出す手法です。
短期トレードの中でも、トレード一回当たりの時間が数秒~数分のものを、スキャルピング、1時間~数時間のものをデイトレードと呼びます。
スキャルピングでは一回のトレードで大きな利益を狙うのではなく、小さな利益を積み重ねていきます。また、繰り返し何度もトレードを行うために、パソコン前に居続ける必要があります。
スキャルピングよりも、ゆっくりとしたペースで行うトレードが、デイトレードと呼ばれるスタイルです。一回のトレードを1時間~数時間かけて行うので、サラリーマンや主婦に人気の高いトレード方法です。
パソコンの前にずっといる必要がない分、とても手軽に初めることが出来るため、FX初心者にオススメの手法となっています。
中期トレードとは
スイングトレードと呼ばれる、数日から数週間をかけてじっくりと行うトレードスタイルです。時間をかけてゆっくりと行うので、一見初心者向きなトレードに見えます。
ですが、実際は損をしてもグッと堪える必要があったり、ずっと今儲かっているのか、損しているのかを気にしてしまって、精神的に疲れてしまうことがあります。
そして一番の問題は、目を離している間に、知らず知らずに大きな損をしてしまう可能性があることです。
初心者のうちは、ある程度何が起こっても対応できるデイトレードの方がおすすめと言えるでしょう。
長期トレードとは
短期トレードでは買った通貨を売ることで、利益を得ていました。長期トレードではまったく別の考え方であるスワップポイントというもので利益を得ることも出来ます。
スワップポイントは金利の差を意味します。金利の高い国の通貨を買っておくと、日本円との金利の差分が毎日受け取れるという仕組みです。
ですが、金利の高い国の通貨というのは、FX初心者が扱いづらく、あっという間に大きな損をしてしまう可能性があります。
ですので、この記事では短期トレードで稼いでいくことを主軸に解説をしていきます。
スワップポイントでの稼ぎ方については、詳しくは「【初心者向け】FXのスワップポイントとは?いまさら聞けない超基本」で図解入りで分かりやすく解説していますので、そちらをご覧ください。
通貨についての基礎知識3.メジャー通貨とマイナー通貨
基本的には、先進国で多くの人に使われている通貨がメジャー通貨と呼ばれ、それ以外の通貨をマイナー通貨と呼びます。
メジャー通貨は急に大きな損をしてしまう可能性が低いので、はじめてFXをする人や、あまりFXについて詳しくなくても稼げる可能性があります。
それでは、続いて解説していきます。FXのメジャー通貨には次のようなものがあります。
この8種類の通貨は比較的初心者にもおすすめな通貨です。理由はいくつかあるのですが、一番大きい理由は通貨の取引量が多いことです。始めはメジャー通貨でFXを始めることを強くおすすめします。
通貨の取引量とは
通貨の取引量とは、通貨が買われたり売られたりしている(=トレードされている)量のことを指します。
通貨が多くトレードされているということは、様々な人がその通貨に必要性や信頼性、安定性を感じているということです。
取引量が非常に少ない通貨としては、人口がわずか34万人のアイスランドという国の、アイスランドクローナという通貨があります。アイスランドは技術力もあり、経済的にも安定した国です。
ですが2008年に取引量の少なさが原因となり、アイスランドクローナは多くのFX会社から取引停止(取扱停止)になってしまいました。
結果としてアイスランドクローナを買っていた人は、売る予定がなくても売らなくてはいけなくなってしまい、中には数千万円もの損をしてしまった人もいます。
なのでそのようなことを避けるためにも、取引量の多い、信頼性と安定性のある通貨を選ぶ必要があるわけです。
FX初心者が稼ぐならドル円から始めるのがおすすめな3つの理由
FXを始めたばかりの人にとってまず大事なのは、大きく負けない事です。FXは資金がある限り何度でも挑戦することができます。
ですが、最初に取り戻せない損を出してしまうと、FXをすぐにもう一度はじめるのが難しくなってしまいます。
何故ならFXで多少損をしても、FXで取り返すことが出来るからです。しかし、資金が全てなくなってしまうと、また資金を貯める所からスタートになってします。
なのでまずは大きく負けにくく、初心者でも稼ぎやすい通貨として、ドル円をおすすめしています。その理由を噛み砕いて解説していきます。
ドル/円がおすすめ通貨ペアな理由・取引を直感的に理解ができる
ドル/円でトレードを行う場合、1ドルが今日本円でいくらで買えるのか、売れるのかをすぐ理解することが出来ます。
ドルと円の相場が1ドル=100円となっていれば、「今は1ドル100円か」という具合にすぐに価格が分かりますよね。
これはドルと円を直接交換することが出来ているからです。ですが実は、ユーロ/円などはユーロと円を直接交換することができません。
ユーロ/円のトレードを行おうとする場合、円で一度ドルを買い、そのドルでユーロを買う必要があります。
実際の円とユーロの取引手順
例・1万円分のユーロを買う場合
条件
・1ドル=100円
・1ドル=0.9ユーロ
1.まずは1万円を100ドルと交換します。
10000円→100ドル
2.次に100ドルを90ユーロに交換します。
100ドル→90ユーロ
このように、一旦日本円をドルに交換してから、ドルをユーロに交換する必要があります。
一連の流れは自動化されていて、取引をする画面やアプリ上では1ユーロが何円なのかを表示しているために、直接トレードを行っているように感じます。
ですが実際にはドル/円のトレードとドル/ユーロのトレードを行い、円→ドル→ユーロという順番でお金が動いています。
難しい話は置いておきますが、これは本来であれば、ドルのことも意識しながらトレードを行わなければいけない状態であるということです。
ここで大切なのは、初心者のうちは複雑なことは避けるべきということです。その点、ドル/円のトレードであれば、直感的なトレードを行うことができるためおすすめです。
ドル/円がおすすめ通貨ペアな理由・流通量(取引量)が多い
取引量が多い通貨には分析がしやすいという特徴があります。FXには多様な手法が存在しますが、どれもが「ある程度の取引量があること」を前提としているからです。
取引量の少ない通貨は、突然大きな動きを見せることがあります。偶然儲かることもあるでしょうが、逆に大きく損をすることもあり、それではギャンブルになってしまいます。
しかし、ある程度の取引量があれば、様々な手法が通用する流れというものが発生します。ギャンブルではなく、稼ぐツールとしてFXを行うのであれば、取引量が多い通貨を選ぶことは必須条件と言っても過言ではありません。
ドル/円がおすすめ通貨ペアな理由・負けないための情報が豊富
FXでは危険を顧みず勝負に出るギャンブルをするのではなく、負けない戦いをすること、損をなるべくしないことが重要です。
FXは様々な情報を分析して、トレードを行うには危険なタイミングを見付けることが大切になります。分析するべき情報とは政治・経済のニュースです。
ドル/円をおすすめする理由の一つに、情報を入手しやすいというものがあります。たとえば「経済指標カレンダー 予想&速報」のようなサイトで情報を見付けたあと、それがどういうニュースかをより詳しく検索して調べる事もできます。
たとえば、一週間後にアメリカでFXに関わる大きな発表があるというニュースがあるとします。
そのときにトレードをしていたら、儲けが出るか、損するかは誰にもわかりません。どのように予想をしても、具体的な発表内容は公開されるまで分からないからです。
ですが、危険を避けることはできます。発表の前後にトレードを休むことだってできます。FXでは危険を犯すよりも、負けない、損をしないことの方がよっぽど大切です。ですので、負けないための情報が多く手に入るドル/円がおすすめという訳です。
おすすめしない通貨ペア
日本人には人気が高いのですが、実はあまりおすすめできない通貨ペアというものがあります。それは次の2つです。
- ユーロ/円
- ポンド/円
この二つの通貨ペアは「よく聞く海外の通貨/馴染みのある円」という組み合わせです。なので、つい初心者の方はドル/円と同じ感覚でトレードをしてしまいがちです。
ですが、この二つの通貨ペアは取引量がとても低く、安定性に欠けます。大きな動きがあれば、大きな損をする可能性があるということです。
ユーロ/円・ポンド/円は、なるべく扱わないようにしましょう。
まとめ
FXには通貨のペアがあり、トレードの手法に併せた通貨を選ぶ事が大切です。その中で、初心者の方にもっともオススメできるのはドル/円です。
FXで通貨を選ぶ際には、なんといっても流通量の多さが大切です。ドル/円はFX全体の中でも、2番目に大きな流通量があります。
流通量の多さは、突発的な損を減らしてくれる効果があります。日本でFXをはじめるならは、まずはドル/円からやってみることが王道と言えます。
もしあなたが既にFXのトレード方法を知っていたり、実際にFXを経験しているならば、手前みそではありますが「勝ち組FXトレーダーの取引方法は、3つの特徴を持ったトレードルールを守ること!」という記事で、FXの勝ち組トレーダーの取引方法を解説しています。
そちらもぜひご覧ください。