スワップポイントとは?FXで金利差をうまく活用するための計算方法

FX スワップポイント 

FXで利益を得る方法は、安い時にエントリーを行い、高い時に取引をした時などに出る為替差利益だけではありません。もう1つの方法は、スワップポイントによって利益を得る方法です。

1年間100万円を日本の銀行に預けても利息は、せいぜい高くて1500円程度です。ですが、このスワップポイントをうまく利用することで銀行の利息1500円の15倍、10倍、30倍以上の利益を得ることができます。

では、どうすればこのような利益が出るのか?そもそもスワップポイントとは何か?何か注意することはあるの?といったスワップポイントについての疑問が出てくると思います。

この記事では、スワップポイントとは何か?の説明から、利益を得る方法、注意することについての記事が書かれています。そして、この記事を最後まで読んでもらうことで、スワップポイントの疑問を解消して、FXで利益を得る方法の1つを理解することができます。

1.スワップポイントとは

スワップポイントとは、国によって違う金利を比べて出た、金利差のことを指します。例えば、「米ドル/円」の通貨ペアでロングエントリーした場合、米ドルの金利1.25%から円の金利0.10%を引いたら1.15%になります。この、米ドルの金利と円の金利の差である1.15%がスワップポイントとなります。

スワップポイントリストその「米ドル/円」の取引を維持している間、1.15%分のスワップポイントを毎日受け取ることができます。この利益こそが、FXで利益を得るもう1つの方法です。

2.スワップポイントの計算方法

次に、スワップポイントで加算される額の詳しい説明を行います。ロングエントリーで1万通貨の取引を行った場合のスワップポイント1日分の利益の計算方法は、

スワップ金利=(左国の金利-右国の金利)÷100×1万通貨×為替レート÷365

(取引会社によって手数料・スワップポイントは異なります。)

となります。この計算方法で上の例でも挙げた、「米ドル/円」の通貨ペアで通貨レートが120円の時、1万通貨のロングエントリーを行った場合、

約37.8円=(米ドル(1.25%)-(円0.1%))÷100×1万通貨×120円÷365

計算の結果、約37.8円の利益を毎日受け取ることができます。これを、1年間続けることで約13800円の利益を得ることができます。

ショートエントリーの場合は、計算中の左国の金利と右国の金利を入れ替えればよいです。

スワップ金利=(右国の金利-左国の金利)÷100×1万通貨×為替レート÷365

 このように、毎日スワップポイント分を加算されることは、FXの魅力の1つです。また、レバレッジをかけることでその分のスワップポイントを受け取ることができます。

3.注意点

スワップポイントで注意点が大きく2つあります。1つは、金利差が逆に低い場合、こちらがスワップポイント分を払わないといけないこと。もう1つは、スワップポイントで利益を出しても相場が逆方向に動いたことにより、スワップポイントの利益より為替差損の方が大きくなるという為替変動によるリスクです。

3.1.金利差の注意

日本の金利は、0.1%とほかの国と比べてとても低金利です。しかし、その低金利の日本より低い金利の国とロングポジションで取引をすると逆にスワップポイント分のお金を払わなければいけません。例えば、「ユーロ(0.0%)/円(0.1%)」の通貨ペアで通貨レートが130円の時、1万通貨のロングエントリーを行った場合、

約-3.6円=(ユーロ(0.0%)-円(0.1%))÷100×1万通貨×130円÷365

計算の結果、約3.6円を毎日支払わなければいけないとわかります。

他にも、スイスフラン(-1.25%)やスウェーデンクローネ(-0.5)と円でロングエントリーした場合には注意したほうが良いです。なので、ロングポジションでエントリーする場合は、円の金利0.10%より大きい国の通貨と取引したほうが良いです。(例 米ドル(1.25%)・カナダドル(1.00%)オーストラリアドル(1.50%)など)

また、日本より高金利の国とショートポジションでエントリーした場合も同じように金利差分のスワップポイントを支払わないといけませんが逆に、円の金利より低い金利であるユーロやスイスフランなどとショートエントリーした場合は、スワップポイントを受け取ることができます。

約3.6円=(円(0.1%)-ユーロ(0.0%))÷100×1万通貨×130円÷365

 このように、スワップポイント分を支払う場合があるので、他の国との金利差をしっかりと調べることやどのポジションで入るのかを考える必要があります。

3.2.為替変動の注意

スワップポイントの利益を出すために、長期にわたりそのポジションを維持する必要があります。しかし、相場が逆の方に動いた場合、為替差損が出てしまいます。その為替差損がスワップポイントの利益より大きい場合、トータルで損になってしまいます。

新興国などは、資金を手に入れるために高金利で出しています。しかし、政策の変更や内乱などが起きると大きな為替変動や金利が変わってしまうなどのリスクがあります。

なので、相場が逆の方向に動いた場合の損切りやレバレッジの倍率を変えるなどのことを行い、リスクを抑えましょう。

このような注意点があるので、スワップポイントの利益だけを考えてFXを行うことはおすすめできません。なので、上にも書いた、他の国の金利を調べることや損切りなどをしっかり行い、リスクを抑えることが必要となります。また、スワップポイントはあくまでもおまけの利益と考え、為替差益を第一に考えることがFXで失敗しない取引をするために大切なことです。

4.スワップポイントで利益を得る方法

スワップポイントで利益を得るには、基本的にロングポジションで入った方がよいです。また、金利差が大きい通貨ペアで取引することや取引会社によってスワップポイントが違いますので、比較的スワップポイントが高いところを選んだ方がよいです。

4.1おすすめの通貨ペア

高金利で大きいスワップポイントを狙うなら、南アフリカランド/円・トルコリラ/円。金利差はそこまで高くないが安定性を狙うならオーストラリアドル/円をおすすめします。

南アフリカランド・トルコリラは、それぞれ円との通貨ペアで大きいスワップポイントを狙うことができます。

南アフリカランド(6.75%)を1万通貨でロングポジションでエントリーした場合、

約14.6円=(南アランド(6.75%)-(円0.1%))÷100×1万通貨×8円÷365

 1日当たり約14.6円、1年間で約5320円を受け取ることができます。また、南アフリカランドの1万通貨は、8万円前後で取引できます。なので、10万通貨など取引する額を大きくすれば、それだけスワップポイントも多く受け取れます。トリコリラも同じように1万通貨を29万円前後で取引できるので大きい通貨で取引がしやすいです。しかし、上の注意点の項目に書いたように国の情勢的に不安定なので注意してトレードをする必要があります。

オーストラリアドルは、円や米ドルなどと同じメジャー通貨の1つです。メジャー通貨とは、世界数多くある通貨の中で特に頻繁に使われている通貨のことを指します。流通量が多いため、価格が大きく変動するなどのことが起きにくく安定した値動きをします。そのメジャー通貨の中で高金利なので時間がかかりますが、スワップポイントの利益を受け取りやすいです。

4.2.おすすめのFX会社

FX会社によって取引できる通貨ペアや受け取れるスワップポイントが違います。そこで、おすすめするFX会社を紹介します。おすすめするFX会社は、ヒロセ通商・FXプライムbyGMOGMOクリック証券の3社です。

おすすめのFX会社のスワップ一覧表

4.2.1.ヒロセ通商

ヒロセ通商は、初心者から上級者まで幅広くおすすめできるFX会社です。おすすめしているFX会社の中で「南アフリカランド/円」のスワップポイントが高く、10万通貨1日150円(2017年12月1日実績)という実績を出しています。また、ヒロセ通商は、1000通貨に対応していることや業界大手20通貨ペアのところ50通貨ペアに対応しているなど初心者から上級者まで幅広くおすすめできるFX会社です。

ヒロセ通商

4.2.2FXプライムbyGMO

FXプライムbyGMOは、上級者向けのFX会社です。「トルコリラ/円」1万通貨1日96円(2017年10月30日実績)とFX会社の中で高水準のFX会社です。「ぱっと見テクニカル」という未来の為替レートを予想してくれるチャートツールやスマホのアプリの使いやすさなど取引ツールのレベルが高いことが他のFX会社にない特徴があります。しかし、他のFX会社と比べてスプレッドが広く、高いなどコストが掛かるので頻繁に取引する人にはおすすめできません。

FXプライムbyGMO

4.2.3.GMOクリック証券

GMOクリック証券は、FX初心者におすすめできるFX会社です。スワップポイントは、高水準の他に、24時間の電話サポートや手数料が安いなどの初心者にうれしい点が挙げられます。また、一つの口座で、株式や先物などの金融商品を取引できるなどの特徴もあります。しかし、相場予想などの情報量の少なさや取引できる通貨ペアが19ペアと大手FX会社の中で若干少ないなどFX上級者には、物足りないかもしれません。

GMOクリック証券

5.まとめ

スワップポイントは、銀行でお金を預けた時より、大きな利益を得ることができます。しかし、リスクが少なからずあるので損切りなどを行いリスクを抑えることや慣れないうちは、為替差益を目的にして、スワップポイントはその次に考えるなど、あまりスワップポイントだけにこだわらないことが大切です。