FX初心者のデイトレードの正しい始め方、決定版!

FX初心者デイトレード

デイトレードは初心者に勧められているトレードスタイルの代表です。

そのためデイトレードから始めて収入を得たいと考えている人が多くいます。

デイトレードは仕事や学業、家事や子育てなどの隙間に少しの時間があればトレードができます。短時間で高収入を得られるという気軽さが忙しい現代人のニーズに合っています。

ですが、初心者がデイトレードから始める事はお勧めできません。本来は、初心者であればある程、長期トレードから始めた方が良いのです。

デイトレードは人気なのに成功している人が少ないのはなぜだと思いますか?

実は、デイトレードは手軽で簡単と言われていますが、真実は大きく異なるのです。

トレードスタイルは、ポジション保有期間によって4つに分けられます。下の図を御覧下さい。

トレードスタイル分類表

デイトレードはポジション保有時間が1日以内という短さのため、短期トレードと言われています。

スキャルピングは超短期トレードだから難しいという事を知っていても、デイトレードが短期トレードであるという事を多くの初心者が知りません。

しかも、巷ではリアルトレードから始める事が勧められているので、大金を投じてトレードを始め、資金を失い退場せざるを得なくなってしまうトレーダーが続出しているのです。

デイトレードの方法を確立していくためには、長期トレードから始め、正しい手順を踏み、段階を経てデイトレードに移行していく必要があります。

そうすれば、トレード技術が身に付きデイトレードができるようになります。

その結果、自分の生活スタイル応じた隙間時間に収入を増やしていく事が十分可能になります。

これからその方法を順番に説明していきますので参考にして、ぜひ取り組んでみて下さい。

1.初心者がデイトレードから始めるべきでない3つの理由

デイトレードは短期トレードに属しているため難度の高いトレードスタイルです。

初心者が難しいデイトレードから始めると負けやすいため、向いていません。具体的に初心者に向かない理由は大きく3つあります。下の図を御覧ください。

デイトレード難しい3個の理由

それでは、初心者がデイトレードからはじめるべきではない理由について①から順番に詳しく説明していきます。

1-1.マルチタイムフレーム分析が難しいため

複数のタイムフレームのチャート分析を同時に行う事を、マルチタイムフレーム分析と言います。

デイトレードは、スキャルピングに次いで難度の高い短期トレードに属しています。難度が高い理由の1つに、使用するチャート(分析が必要なチャート)の数が多い事があげられます。

初心者にとって、マルチタイムフレーム分析を行う事は非常に難しいためデイトレードは向いていないのです。下の図を御覧下さい。(関連記事:【初心者必読】FXで勝つにはマルチタイムフレーム分析が必須

マルチタイムフレーム使用一覧表

ポジション保有時間が短くなるにつれ、トレードの際に使用するチャートの数が増えていくのが分かります。

デイトレードを行うためには6枚のチャートを分析する必要があります。チャートの数が多いために何を基準に見たら良いのかわからなくなり、売り買いの目線を決める事が難しくなります。

初心者は知識もトレード経験も少ないので、正しい分析方法がよくわからないという人も数多くいます。

初心者はマルチタイムフレーム分析を自分で行う事が難しいため、安易にインジケーターやサインツールに頼ってしまいがちです。ですが、そういったツールで勝ち続ける事はできません。

マルチタイムフレーム分析ができるようになるためには長期足チャートの分析から始め、少ないチャートの数から分析していくのが最良のトレーニング方法となります。

したがって、トレードもデイトレードから始めるのではなく、長期トレードから始めるのが最良の方法と言えるのです。

1-2.トレード計画を立てる事が難しいため

デイトレードだけではなく全てのトレードにおいて、チャート分析に基づいてどの通貨ペアがどのような状態になったら買いまたは売り注文をするという計画を前もって立てておく必要があります。

その他にも利益確定や損切りの位置、損益金額をいくらまで許容するのか等、あらかじめ決めておかなければFXが単なるギャンブルとなってしまうからです。

デイトレードは数時間~1日以内に決済するという事が最大の利点とされています。ポジションを保有する時間が短いので突然大きな相場変動が起きても損せずに済む事も利点に挙げられます。

ですが、1日以内にエントリーから決済までを実現可能にするためには、短期足チャートを使用する必要があります。

短期足チャートを使用する事が初心者にとってトレード計画を立てる事を難しくしてしまう原因となってしまうのです。

チャートはN字の波を描きながら推移していくのですが、短期足チャートは波のサイズ(値幅)が小さい上、トレンドの継続時間が短いのです。

下の図を御覧下さい。これは各時間足チャートのN字の波の値幅を赤字で表示したものです。同じような波のサイズに見えますが、値幅は各時間足によってかなりの差があります。

波の値幅チャート解説図1分と5分 波の値幅チャート解説図15分から日足

デイトレードで小さな値幅のN字の中をどのようにトレードするか計画し、タイミングを上手にとってエントリーする事は初心者にとって難しい事です。

次に、トレンドの継続時間について実際のチャートがどうなっているか見てみましょう。

下の図を御覧下さい。

月足チャート

月足のダウントレンド期間は約9年

週足チャート

週足のアップトレンド期間は約3年

日足チャート

日足のダウントレンド期間は約7ヶ月

4時間足チャート

4時間足チャートのダウントレンド期間は約1ヶ月

1時間足チャート

1時間足チャートのアップトレンド期間は約3日

15分足チャート

15分足チャートのアップトレンド期間は約12時間

5分足チャート

5分足チャートのダウントレンド期間は約3時間

1分足チャート

1分足チャートのダウントレンド期間は約30分

このように時間足が短くなればなるほどトレンドの継続時間が短くなっているのが分かります。

5分足チャートのような短期時間足チャートではノイズの発生も多く、初心者はちょっとした値動きにつられて飛び乗りエントリーをし、損切にあいやすくなります。

ですから、初心者はチャート分析の数が少ない事に加え、波のサイズが大きくトレンドの継続時間の長い長期トレードから始めるのが一番良いと言えるのです。

1-3.日常生活とFXの両立が難しいため

デイトレードは仕事などの隙間時間に手軽にトレードできると言われています。ですが、自分の生活をしながらFXの学習やトレードをするのは慣れない初心者にとってはハードルが高いです。

市場は平日24時間取引が行われているため、仕事や家事などが終わって夜の落ち着いた時間から学習を始め、デイトレードをすると夜更かしをしがちになります。

筆者は昼間に本業を行い、夕方帰宅したらチャートを開いて家事の片手間にトレードをはじめ、FXの学習を21時過ぎから行っていました。

1日以内に決済するトレードスタイルなので値動きが気になり、毎日寝るのが深夜1時を過ぎる生活を続けていました。朝起きるのは6時頃なので、睡眠時間以外はフル活動という毎日でした。

仕事が休日でも、家族の行事等でゆっくり休めるわけではありません。自分の思っていたよりずっと隙間時間というのは少ないと感じていました。

十分な休息が取れずに毎日を過ごすと、昼間の仕事中に眠くなりパフォーマンスが落ちてしまいます。

FXの学習やデモトレードをするにしても、日頃の忙しさを言い訳にして負けてもデモだから、いいやといういい加減な気持ちでトレードをしてしまう事もありました。

新しいスキルが身に付くまでにはかなりの時間を要するものです。FXを行うためには、休息も取りながら効率よく生活し、継続的に学習やトレードのできる時間を上手に作り出す必要があります。

2.長期トレードから始める3つのメリット

FX初心者にはデイトレードではなく長期トレードから始める事をお勧めしているのですが、それには理由があります。

トレーダーとして成長していくためには正しい順序があります。その順序として1番正しい方法が長期トレードから始める事なのです。

長期トレードはエントリーチャンスが少ないので面白くないと言う人が多くいますが、実は初心者にとって非常に大きなメリットが3つあります。下の図を御覧ください。 長期トレード3個のメリット

初心者が抱える一番大きなリスクというのは、損切りで資金を失いFXを続けられなくなってしまう事です。

長期トレードから始める事でそのリスクも最大限減らすことができます。
それでは長期トレードのメリットについて、①から順番に説明していきます。

2-1.チャート分析が短期トレードより優しいため

長期トレードで使用するタイムフレームは月足と週足チャートの2枚です。チャートの数が少ない事に加え、トレンドの継続時間が長いため、目線を決めやすくなります。

チャートの形状も短期足に比べて綺麗なので、トレード計画が立てやすくなります。ですから長期トレードから始め、2枚のチャート分析を行う事に慣れていくようにしましょう。

2-2.損切にあう確率が短期トレードに比べて低いため

長期足チャートの波の値幅は短期足に比べてかなり大きいため、損切までの値幅が大きくなり損失額が大きくなるので良くないと言われています。

ですが、損切までの値幅が大きいというデメリットは、逆に、損切に合いにくくなるというメリットになります。小さな波の上下で損切にあう事を考えずに済むため精神的負担が軽くなるのです。

短期足チャートでよく見られる小さな値動き(ノイズ)で損切りにあう可能性も低いです。損切にあいにくいということはトレードの難度が低いと言えるのです。

その他にも長期トレードのデメリットをカバーするために、適正な資金管理を行う事によって損失額を減らすことができます。

買いポジションであればスワップポイントももらえます。

さらに、検証を重ねて勝ちやすい場所でトレードする事でも損切にかかるリスクを減らす事が出来ます。

2-3.FXの学習や検証の時間が十分にとれるため

長期トレードはポジション保有期間が長いため、トレードのために毎分毎時間チャートに張り付いて見ている必要がありません。

時間にゆとりがあるのでFXの学習と検証がしやすくなります。

自分の生活の中でFXのための時間を上手に作っていく事で、FXと日常生活を両立させていく事が可能になります。心に余裕ができるので、学習効率も当然上がっていきます。

3.長期トレードからデイトレードへ移行していくための具体的な4つのステップについて

FX初心者がデイトレードをするためには長期トレードからはじめ、マルチタイムフレーム分析ができるようにトレーニングを継続していく事が大切です。

チャート分析の技術を身に付けるために、知識や情報を得るインプットと、それを元に実際のチャートを見て自分自身で分析するアウトプットの両方を行います。

トレーダーとして正しい順序で成長していけるように、取り組み方についてわかりやすく4つのステップにまとめています。下の図を御覧ください。

長期トレードからデイトレードへ移行していくための具体的な4つのステップ

ステップ1から順番に取り組んで行けば近い将来、デイトレードもできるようになります。それではステップ1から順番に説明していきます。

ステップ1.FXの学習をする

①ダウ理論

トレードするには買うのか売るのかのどちらかしかありません。

相場の状況を判断し、自分の目線を決めるために、世界中のトレーダーが使っている基礎となるテクニカル分析がダウ理論です。

波の高値と安値が切り上がり続けている時は上昇トレンドです。下の図を御覧下さい。

上昇トレンド解説図

高値と安値が切り上がり続けている限り、買い目線でのトレード計画を立てていきます。

波の高値と安値が切り下がり続けている時は下降トレンドです。下の図を御覧下さい。

下降トレンド解説図

高値と安値が切り下がり続けている限り、売り目線でのトレード計画を立てていきます。

 

高値と安値の連続した更新がみられない時はノントレンドです。下の図を御覧下さい。

ノントレンド解説図

高値と安値の連続した切り上がりまたは切り下がりがみられません。このような時は値動きの予測がつかないので、トレードはしない方が良いです。

ダウ理論の学習と共に、自分で実際のチャート上で波を書いてトレンドを判断する練習をしてみましょう。

ダウ理論については、FXで安定的な「勝ち」を手に入れるために勉強すべき4つのポイントの記事で詳しく解説していますので、是非こちらも合わせてご覧ください。

②レジサポラインのひきかた

レジサポラインとは、チャート上に水平線でひくラインの事を言います。(関連記事:【超入門編】FXレジサポラインの基礎の基礎!

現在の価格より高い所にひけるのが「レジスタンスライン」、現在の価格より低い所に引けるのが「サポートライン」です。

「レジスタンスライン」は、上値抵抗線とも言われます。

「抵抗」という文字があるようにそのラインに近づくと、ラインより価格が上昇しないように価格を下げる力(売り圧力)が働く場所です。

実際のチャートでレジスタンスラインが機能している場所を見てみましょう。下の図を御覧下さい。

レジスタンスラインが機能しているチャート

何度も同じところで価格が止められている所はより相場参加者が意識しているラインとなります。

「サポートライン」は、下値支持線とも言われます。

「支持」という文字があるように、そのラインに近づくと、ラインより価格が下降しないように価格を上げる力(買い圧力)が働く場所です。

実際のチャートでサポートラインが機能している場所を見てみましょう。下の図を御覧下さい。

サポートラインが機能しているチャ

何度も同じところで価格が止められている所はより相場参加者が意識しているラインとなります。

また、トレンドの高値や安値のラインも意識されるラインです。

レジスタンスだったラインを価格が抜けた後は、そのラインはサポートラインに変わります。

下の図を御覧下さい。これはきれいな上昇トレンドになっている例です。価格がレジスタンスラインを上に抜けた後、そのラインがサポートラインとして機能しています。

サポレジ転換チャート図

まずはこういった所にラインをひく練習をすることをお勧めします。

ラインをひくのはローソク足のヒゲでも実体でもどちらでも構いません。どちらかに決めていつも同じようにひいていきましょう。

③リアルチャートで値動きの特性を観察する

FXは平日24時間取引が可能となっています。

世界の主要な3大市場は東京市場・欧州市場・ニューヨーク市場です。

この3大市場の空いている時間帯の値動きにはそれぞれに特性があります。1日の中で最も値動きが大きいと言われているのがニューヨーク市場です。下の図を御覧ください。

FX時間割表

各市場の切り替わりの時間帯や、経済指標や要人発言など、値動きが急に大きくなる時間帯があります。そういう値動きを観察しておく事が重要です。

自分のライフスタイルに合ったトレードを行うにはどの時間帯のどの通貨ペアが適しているのかを、各市場の時間ごとに値動きを観察してみると役に立ちます。

④MT4の使い方

FXの取引ツールは証券会社のスマートフォンアプリなど様々なものがあります。

ここではパソコンのMT4(メタトレーダー4)を使用する事をお勧めします。

MT4を使う事でFXの学習と、実際に注文してトレードをするという2つの事が両方できるので大変便利です。

外出先でパソコンが使えなくても、スマートフォンやタブレット端末にMT4アプリを入れておけばどこにいても注文する事ができます。

初心者がMT4を使いこなせるようになるには時間がかかります。画面表示の言葉の意味や、チャートの分析をするための描画ツールの使い方、注文方法など覚える事が沢山あるからです。

特に大切なのは注文方法を覚える事です。

一度に使いこなせるようになる必要はありません。MT4を使いながら少しずつ覚えていきましょう。

ステップ2.長期トレードから検証を行う

デイトレードで成功するためには、マルチタイムフレーム分析ができる必要があります。

そのため、いきなりトレードをはじめるのではなく、既に出来上がっている過去のチャートから値動きがどうなっていたかを分析をする練習から始めます。

これを過去検証と言います。

長期トレードで2枚のチャートを分析する事から始め、FXの学習と同時進行する事で徐々にマルチタイムフレーム分析のスキルを上げていく事が大切です。

これから検証の具体的方法について説明していきます。

手順1.検証の準備をする。

①MT4のデモ口座を開設する

パソコンでMT4を使えるようにします。推奨する証券会社はOANDAです。

最初にOANDAのデモ口座を開設します。

OANDAデモ口座開設ページURL https://www.oanda.jp/fxproduct/mt4/flow/demo

こちらのページからデモ口座を開設します。

氏名・電話番号・メールアドレスの入力が必要です。

メールアドレスは間違いないものを入力しましょう。登録したメールアドレスにデモ口座のIDとパスワードがOANDAから送られてくるので、これがわからないとデモ口座にログインできません。

②MT4口座を作成する
デモ口座にログインしたら、次にMT4口座の開設をします。口座管理のサブアカウントの作成をクリックすると、MT4口座が作成できます。

③MT4をパソコンにインストールする

MT4口座を開設すると、MT4をダウンロードする画面が表示されますので、手順に従っていくと簡単にMT4がパソコンで使えるようになります。

④ラインを同期させるインジケーターを追加する

チャート分析をする際、ひいたラインを他のタイムフレームのチャートに自動で同期してくれる「ラインシンク」というインジケーターがあります。これは無料で使えます。

チャートの枚数が1枚なら不要ですが、2枚以上になった時は他のチャートに自動的にラインをひいてくれるインジケーターがあると時間の短縮になるため非常に便利です。

ですから、ラインシンクはぜひMT4に追加して使う事をお勧めします。

ラインシンク・ダウンロードページURL http://htfx.blog.fc2.com/blog-entry-64.html

インジケーターをダウンロードしたら、次にMT4にインジケーターを入れて使えるようにします。
簡単にできますので、下記のURLを参考にMT4にインジケーターを追加して下さい。

MT4にインジケーターを追加する方法の説明ページURL

https://www.oanda.jp/fxproduct/manual/mt4/pc/install_custom_indicator

手順2.長期トレードの検証をする(月足または週足でのトレード)

初心者に向いている通貨ペアはドルストレート通貨と言われる通貨です。

世界の基軸通貨である米ドルが含まれているので市場参加者が多く、テクニカル分析が効きやすいと言われています。

ドルストレート通貨ペアは、USD/JPY、USD/EUR、USD/CAD、GBP/USD、AUD/USD、 NZD/USD、USD/CHFの合計7通貨ペアとなります。

これらの通貨ペアを選択し、検証すると良いです。

検証の方法には様々なものがありますが、ここでは2枚のチャートを使用して長期トレードの過去検証をする事から始めます。検証の1例として参考にしてみてください。

①トレンドの出ている月足チャートを探す

月足チャートで連続したN字のトレンドの出ている通貨ペアを探します。トレンドが出ているチャートは検証しやすいので、初心者はわかりやすいチャートを選んで検証を始めると良いです。

月足上昇トレンドチャート

月足チャートを選んだら、月足と週足の2枚のチャートを表示します。次に、下の図の様に検証する月足の期間に縦線をひきます。

月足と週足チャート

週足チャートの左端から順番に検証し、チャートを右にずらしながら検証を進めていきます。
②月足・週足の2枚のチャートにサポレジラインをひく

ここでは上向きの波の検証をします。チャートの左側からレジスタンスラインをひきます。検証する期間の上昇トレンドの安値も意識されるのでサポートラインもひきます。

月足と週足にラインを引く

月足のレジスタンスラインは茶色、週足のレジスタンスラインはピンクでひいています。チャートごとにラインの色分けをする方が良いです。

ラインを色分けするのは、より上位足のレジスタンスラインの効き目が強いのが理由です。検証していけば、より上位足のラインが効いている事が実感できるようになります。

週足チャートを拡大した下の図を御覧下さい。

週足の転換チャート

①で、レジスタンスラインをブレイクし、②のレジスタンスラインに到達した後落とされています。

その後、①でレジスタンスだったラインは今度サポートラインとなり、②のレジスタンスラインをブレイクして③のレジスタンスラインに到達しています。

この様に、チャートは上向きの波の場合、価格はレジスタンスラインを抜けたら次のレジスタンスラインへと向かっていく動きをします。

ダウ理論で学んだように、高値と安値を切り上げている限りは上昇トレンド継続ですので、買いのトレードを計画します。

トレードのコツとしては、レジスタンスがサポートラインに変わった場所は市場参加者の多くが意識している場所なので、勝率が上がります。

サポレジ転換チャート

このような場面を見つけて買いのエントリーをすると良いです。

③レジスタンスラインをブレイクした後、サポレジ転換した所からエントリーしたと仮定し、チャートにチェックを入れる。

トレードの例として、レジスタンスラインがサポートラインに転換した所から買いでトレードする事にし、星マークをつけました。

デモトレード記載方法図

次に、利益確定をどこにするか、損切をどこにするのかを自分で決めていきます。値幅はどれくらい伸びたか、どれくらい逆行したら損切するのか等決めた事をチャートに書き込んでいきます。

その他にも、自分が考察した事など何を書き込んでも良いです。

④ 記録を取り、データを集める。

検証した部分は画像をキャプチャし、データを保存しておきましょう。

できるだけ沢山のチャートを見て検証する事でチャート分析に慣れてきます。

チャート分析に慣れ、どういう所でトレードしたいのかという事や、利益確定と損切設定のルールを決められるようになったら次にスイングトレードの検証に移行します。

手順3.スイングトレードの検証をする(日足でのトレード)

次のステップとして、3枚のチャートを使用してスイングトレードの過去検証をします。

検証の1例として参考にしてみてください。

①トレンドの出ている月足または週足チャートを探す

月足・週足・日足のトレンドが出ていて、向きもそろっていると検証しやすくなります。

ところがチャートを見るとわかるのですが、いつも全ての条件が揃っているとは限りません。

ですから最低限の基準として、月足または週足のトレンドが出ているチャートを探して検証するようにします。MT4のチャートは月足と週足と日足の3枚を表示します。

トレンドの出ているチャートを選んだら、下の図の様に検証する期間に縦線をひきます。日足チャートを左端から右側の方へ少しずつずらしながら検証を進めていきます。

検証用の月足、週足、日足

②月足・週足・日足の3枚のチャートにレジサポラインを引く。

この例では、上昇トレンドの波で、エントリーには日足チャートを用いてトレードする検証をしていきます。

チャートの左側からレジスタンスラインをひきます。上昇トレンドの安値も意識されるのでサポートラインも引いていきます。

検証用の月足、週足、日足-2

月足のレジスタンスラインは茶色、週足のレジスタンスラインはピンク、日足のラインは青色でひいています。

③レジスタンスラインをブレイクした後、レジサポ転換した所からエントリーしたと仮定し、チャートにチェックを入れる。

下の図は記入例です。エントリーするところには星マークをいれています。

エントリー位置記入チャート

次に、利益確定をどこにするか、損切をどこにするのかを自分で決めていきます。

値幅はどれくらい伸びたか、どれくらい逆行したら損切するのかなど決めた事をチャートに書き込んでいきます。

その他にも、自分が考察した事など何を書き込んでも良いです。

④ 記録を取り、データを集める。

長期トレードと同じように検証部分をキャプチャし、データを保存しておきましょう。

長期トレードに比べてポジション保有期間が短くなる事など、気が付く事も増えてきます。

チャート分析に慣れ、どういう所でトレードしたいのかという事や、利益確定と損切設定のルールを決められるようになったら次にデイトレードの検証に移行します。

手順4.デイトレードの検証をする(4時間足でのトレード)

デイトレードの検証をする際いきなり7枚のチャート分析をするのではなく、分析するタイムフレームを1枚ずつ増やしていく方法をお勧めします。

ここでは上昇トレンドの波で、エントリーに4時間足チャートを使用するトレードの過去検証をします。検証の1例として参考にしてみてください。

①日足以上の上位足のトレンドの出ているチャートを探す。

日足以上の上位足のトレンドと同じ方向にトレードすると勝ちやすいですので、上位足を見てトレードする方向を決めるようにします。

MT4には月足・週足・日足・4時間足の4枚のチャートを表示します。

トレンドの出ているチャートを選んだら、下の図の様に検証する期間に縦線をひき、左端の縦線に合わせます。

月足・週足・日足・4時間足の4枚のチャートを表示

②月足・週足・日足・4時間の4枚のチャートにレジサポラインを引く。

ラインは日足以上の長期足チャートのレジサポラインをひくのが基本です。この例では日足以上のラインに限定してラインをひいてみます。

月足・週足・日足・4時間足の4枚のチャートにラインを引く

③レジスタンスラインをブレイクした後、レジサポ転換した所からエントリーしたと仮定し、チャートにチェックを入れる。

下の図は記入例です。エントリーするところには星マークをいれています。

エントリー位置に印を入れる

次に、利益確定をどこにするか、損切をどこにするのかを自分で決めていきます。値幅はどれくらい伸びたか、どれくらい逆行したら損切するのか等決めた事をチャートに書き込んでいきます。

その他に、自分が考察した事など、何を書き込んでも良いです。

④記録を取り、データを集める。

検証部分をキャプチャし、データを保存しておきましょう。チャート分析の際に疑問に感じた事や考察した事なども合わせて書き込むようにすると良いです。

チャート分析に慣れ、どういう所でトレードしたいのかという事や、利益確定と損切設定のルールを決められるようになったら、分析するチャートを1枚増やして検証します。

手順5.デイトレードの検証をする(1時間足でのトレード)

次のステップとして、5枚のチャートを使用してデイトレードの過去検証をします。検証の1例として参考にしてみてください。

分析するタイムフレームの数が増えると、自分がどのN字をトレードするのか迷いがちになります。そのためあらかじめどのタイムフレームのN字の波でトレードするのかを決めておきます。

今回の例では1時間のN字をトレードすると仮定して検証していきます。
①日足以上の上位足のトレンドの出ているチャートを探す。

日足以上の上位足にトレンドが出ているチャートを見つけ、MT4に月足・週足・日足・4時間足・1時足の5枚のチャートを表示します。レイアウトは自分の見やすい様にすると良いです。

検証期間が決まったら下の図のように縦線をひき、左端を合わせます。

月足・週足・日足・4時間足・1時足の5枚のチャートを表示

②月足・週足・日足・4時間・1時間の5枚のチャートにサポレジラインを引く。

日足以上のサポレジラインをひくことが基本ですが、デイトレードで1日以内の決済するために4時間や1時間の短期足チャートにもレジサポラインをひきます。

日足から1Hまでラインを引いたチャート

③レジスタンスラインをブレイクした後、サポレジ転換した所からエントリーしたと仮定し、チャートにチェックを入れる。

下の図は記入例です。エントリーするところには星マークをいれています。

エントリーするところには星マーク

次に、利益確定をどこにするか、損切をどこにするのかを自分で決めていきます。

値幅はどれくらい伸びたか、どれくらい逆行したら損切するのか等決めた事をチャートに書き込んでいきます。

その他に、自分が考察した事など、何を書き込んでも良いです。

④記録を取り、データを集める。

これまでと同じように、検証したチャートはキャプチャーして全て残していきます。

勝ちやすい所と4負けやすい所のデータを集めると実際のトレードの時に役に立ちます。

チャート分析に慣れ、どういう所でトレードしたいのかという事や、利益確定と損切設定のルールを決められるようになったら、分析するチャートを1枚増やして検証します。

手順6.デイトレードの検証をする(15分足でのトレード)

次のステップとして、6枚のチャートを使用してデイトレードの過去検証をします。

方法はこれまでの方法と同じで、エントリーには15分足チャートを使用します。

最終的に5分足までのチャートで、合計7枚のチャートを分析できるように検証していきましょう。

検証を重ねていくうちに、マルチタイムフレーム分析に慣れてきます。

どういう状態の時にトレードすると勝ちやすいのか、優位性のある場所が見えてきます。

また、普段の生活の中でデイトレードができる時間帯に適した通貨ペアや、デイトレードで狙う値幅など、色々な条件によってトレードルールは千差万別なものができます。

どのトレンドのN字でトレードするのか、利益確定や損切をどこにするのかといったトレードルールを自分で立てられるようになったらデモトレードに挑戦してみしょう。

ステップ3.デモトレードを開始し、ルールの追加・変更を適宜行う。

長期トレードはエントリーチャンスがすぐに見つかるとは限らない事に加え、ポジション保有期間が長いため、4時間足でエントリーするデイトレードと同時進行しても良いでしょう。

検証と違って、チャートの右側が見えない状態でのトレードになるので、検証段階でこうすれば利益が上がると思っていても、実際そうならない事もあります。

デモトレードを、架空のお金だからといって軽んじて行うのではなく、毎回リアルトレードをしているつもりで真剣に取り組んでいきましょう。

損切になった時はなぜ損切になったのかを分析し、トレードルールを追加したり、変更するなどの対策をして次のトレードに生かしていきます。

ステップ4.デモトレードからリアルトレードへ移行して良い2つの判断基準

デモトレードで数回勝てたからと言って、すぐにリアルトレードに移行するのは間違いです。

FXトレードの収益はその場の勝ち負けで考えるのではなく、月間単位、年間単位のトータルがプラスになったかどうかで判断する事が大切だからです。

リアルトレードに移行できる判断基準がありますので、その基準をクリアできたらリアルトレードに移行します。その基準は次にあげる2つの事です。

リアルトレードに移行できる2つの判断基準

初心者にとって月単位で利益をプラスにする事は至難の業なので、①または②の基準をクリアできたらある程度のトレードスキルが身に付いたと判断してリアルトレードに移行して良いです。

リアルトレードで月間収支がマイナスになった時は、デモトレードに戻ります。

負けた原因を考察し、同じ事を繰り返さないよう対策を講じながらデモトレードを繰り返します。

そうしてまたリアルトレードに移行できる判断基準を満たした時にリアルトレードに移行します。

こうする事でトレードスキルが向上し、デイトレードが上手になっていきます。

4.トレード中級者になったらTradingViewの使用をお勧めする4つの理由

はじめはFXの学習と慣れないチャート分析に余裕のなかった初心者も、継続して続ける事でだんだん慣れてきます。

ただ学んでトレードするだけでは力はつきません。トレードを上達させていくためには自己分析を行う事が必要です。

検証やトレードを行う際には分析した事を記録に残す作業が必要となります。この記録する作業がアウトプットとなり、アウトプットしたデータは記憶に残っていきます。

記録に残すことで優位性のある場所がわかるようになってきます。失敗したトレードも分析する事で、同じ間違いをしなくなります。

この自己分析をするために最適なツールがTradingViewです。トレード中級者になったら使用する事をおすすめします。

TradingViewをお勧めする理由には4つあります。下の図を御覧ください。

tradingViewをお勧めする4つの理由

それではTradingViewをお勧めする理由を①から順に説明していきます。

①オンラインサービスなので、PCが故障しても他のどの端末からでもアクセスできる

MT4はパソコンやスマートフォンへインストールするアプリですが、TradingViewはブラウザ上で動作するアプリです。

パソコンに不具合が生じて使えない時でも、他のどんな端末からでもデータにアクセスできます。

パソコンのMT4では、チャートを分析したデータをスマーフォンなどの他の端末から見る事ができません。TradingViewを使えば、どの端末からでもデータにアクセスできるので大変便利です。

②分析ツールが使いやすい

FXのチャート分析に必要な水平線や図形、文字を描画するツールが使いやすい他、移動平均線などのインジケーターも豊富に内蔵されています。

また、チャートを過去にさかのぼって、右側が見えない状態にしてからローソク足を1本ずつ進めていくリプレイ機能があります。

これを使うと模擬トレードができ、より深い検証ができます。フォレックステスターや裁量トレード練習君などの有料の過去検証ツールを購入する必要がないので大変便利です。

③記録を残しやすい

TradingViewにはテキストノート機能があります。チャートを分析し、ラインやコメントなどを書き込んだら、画面にあるカメラマークをクリックすると画像が簡単にキャプチャされます。

画像のURLが表示されるので、URLをコピーするとパソコンからチャートを表示する事ができます。

テキストノートに画像のURLとトレード記録を書きこむことで、検証記録やトレード記録を全て同じ場所に残す事ができます。

④デイトレードには、マルチタイムフレーム分析ができる有料プランがお勧め

TradingViewは無料で使えますが、チャートが1枚しか表示できません。有料プランにすると最大8枚のチャートが表示でき、使える機能も増えます。

tradingViewチャート画面

ただ、チャートを8枚表示できるPremiumプランは月額使用料金が6000円程度(2年契約で4000円程度)となり安価とは言えないため、初心者のうちは無料で使えるMT4を使うと良いでしょう。

まずはTradingViewを無料で使用してみる事をお勧めします。有料プランも30日間なら無料で使えるようになっているので、それもぜひ活用してみて下さい。

まとめ

デイトレードは短期トレードです。トレード技術のないFX初心者にとってデイトレードは難度の高いトレードスタイルなので向いていません。

トレーダーとして成長するための1番正しい順序は長期トレードから始める事です。

初心者は長期トレードから始め、手順を踏んで徐々にデイトレードに移行していきましょう。

この記事を読んだら、次はぜひ記事に書いたステップ1~4について順番に実践してみて下さい。トレーダーとしての成長を確実に遂げる事ができ、デイトレードもできるようになります。