こんにちは、FXBです。
FXのチャートと言えば、ローソク足チャートと呼ばれるものが有名です。慣れるととても便利で使いやすいものなのですが、初心者の方には分かりにくい部分も多いかもしれません。この記事では次のような方に向けて、ローソク足チャートの見方を解説していきます。
- FXの仕組みや、やりかたはなんとなく知っている
- ローソク足チャートは分かるけど、詳しい見方が分からない
- もう一歩踏み込んでローソク足チャートを知りたい
そんな方に向けて、ローソク足チャートの見方を知る事で得られる、様々な利点や効果をお伝えしていきます。FXを始めたばかりの方にも、分かりやすくお伝えしていきますので安心してくださいね。
ローソク足チャートは一見難しそうですが、一度理解してしまえば、とても便利です。また、一度で全てを理解しなくても大丈夫です。分からなくなったら、またこの記事を読んでくださいね。
ではさっそく、ローソク足チャートの見方を学んでいきましょう。
そもそもローソク足チャートとは何か
ローソク足チャートとは次の画像のような、『ローソク足』と呼ばれるパーツで出来上がっているチャートです。
FXをしたことがない人にとっては、意味不明な画像に見えるでしょう。FXのローソク足チャートが分かるようになるにはいくつかの簡単なルールを覚える必要があります。ルールさえ分かってしまえば、パッと見てすぐに意味が分かるようになります。
ルール1.ローソク一つで一定の時間を表す
さっそくローソク足チャートを見るためのルールと基礎を解説していきますね。まずは次の画像をご覧ください。
ローソクに形がそっくりですよね。この画像はローソク足チャートの一部を取り出したものです。ローソク足チャートとは、この形がローソクに似ていることから名づけられました。これをたくさん横に並べていくと、ローソク足チャートの画面になります。
このローソクは、指定した一定期間の価格の変化を表しています。その期間は自分で決めることができ、5分・10分・30分や1日、1週間という単位を指定することが出来ます。そして、その単位の後ろに『足(あし)』という言葉をつけてと呼びます。
たとえば、、、
期間を5分に設定して価格を見ている
↓
5分足のローソク足チャート
期間を1日に設定して価格を見ている
↓
日足のローソク足チャート
期間を1週間に設定して価格を見ている
↓
週足のローソク足チャート
と、なります。
つまり、どれくらいの足(時間や日、週など)でチャートを見るかによって、「今は〇〇足のチャートを見ている」と言います。
その際、5分足なら5分が経過する事で、チャートの一番右に新しいローソクが出てきます。どういうことか、ローソク足チャートのイメージ画像を使って見ていきましょう。
ルール2.一定時間が過ぎると新しいローソクが出てくる
現在の状態
上の画像から5分経つと、下のチャートのように変化します。
5分足のチャートなら、5分が経過するごとに新しいローソクが出てきます。新しいローソクが出てくると同時に、他のローソクは左に押されていきます。ローソク足チャートは、右が一番新しく、左にいくほど昔の情報が読み取れるようになっています。
このように常に一番右端から新しいローソクが出続けているのがローソク足チャートです。さて、続いて一本一本が何を示しているかを解説していきます。
ルール3.色で価格が上がったか下がったかを表す
ローソクは青いものを陽線、赤いものを陰線と呼びます。一定期間中に、開始時よりも価格が上がったときには陽線、価格が下がったときは陰線が表示されます。どちらにも太い部分と細い部分がありますよね。太い部分は実線、細い部分はヒゲと呼ばれています。
ルール4.形で価格がどう上下したのかを表す
実体とヒゲは、一定期間中の4つの価格を示しています。その4つの価格とは次の通りです。
始値(はじめね)
新しいローソクが出てきた時点の価格
終値(おわりね)
ローソクの期間が終了した時点の価格
高値(たかね)
期間中、もっとも高かった価格
安値(やすね)
期間中、もっとも安かった価格
これらの4つの価格の総称を4本値と呼びます。
覚えておいてください。
急に専門用語が増えて、分かりにくく感じるかもしれません。感覚的につかめるように画像を用意しました。4つの価格は次の画像のようにあらわされています。
ここで注意して欲しい点があります。陽線と陰線では、ローソクの形が同じでも、終値と始値が逆の位置になります。一度整理しますね。
・青い陽線=価格が上がった時に出るローソク
始値から始まって、価格が上がった状態で期間を終えるので、終値は始値よりも上の位置になります。
・赤い陰線=価格が下がった時に出るローソク
始まった時よりも価格が下がった状態で終わるので、終値は始値よりも下の位置になります。
高値・安値は期間中にもっとも高い・安い価格がついた位置を表しています。陽線の場合、高値であれば終値が高値よりも安くなった分だけ、ヒゲとして残ります。安値は逆の、期間中の最安値です。終値が安値よりも高ければヒゲとして残ります。
言葉だけだと少し分かりにくいと思うので、次の画像をご覧ください。
■ローソクの形が出来上がるまで順を追って見る
5分足のローソク足がどのようにして作られていくかを、時間の経過とともに見ていきます。まず100円からスタートしてから一気に200円まで価格が上昇しました。すると始値から一気に陽線の実体が伸びます。
すぐに価格の上昇は止まり、高値よりも価格が20円安くなった180円のところで5分間が経ちました。新しいローソクができ、今見ているローソクはもう変化しません。ローソクを見てみると、次のように上ヒゲが発生しています。
陽線のときに、高値よりも下がって終値がつくと、その差額分のヒゲが発生します。陰線の場合は安値よりも価格が上がった状態で終値がつくと、下ヒゲが発生します。このようにローソクは出来上がっていきます。
■ローソク足のルールまとめ
ローソク足は次のルールを知っておけば、とても簡単に理解できるようになります。一度おさらいをしてみましょう。
- ルール1.ローソク一つで一定の時間を表す
- ルール2.一定時間が過ぎると新しいローソクが出てくる
- ルール3.色で価格が上がったか下がったかを表す
- ルール4.形で価格がどう上下したのかを表す
ローソクそのものは時間を表して、色と形で価格の変化などを教えてくれるのがローソク足です。そして一定の時間が経過すると新しいローソクが生まれ、同様に価格がどう変わっていっているのかを記録し続けます。
ここまでローソク足チャートの基本的な見方について解説してきました。そして、ローソク足は実体とヒゲの長さやバランスによって、もっと様々な情報を教えてくれます。
さっそく、ローソク足がどんな情報を教えてくれるのかを解説していきます。
3種類のローソク足チャートを知る
ローソク足からは、どういった相場(取引されているものの、価格の変化)だったのかを読み取れます。そしてそれだけではなく、時にはこれからどう相場が動いていくのかを予想する手助けをしてくれます。
この記事ではローソク足を3種類に分けて解説していきます。
ローソク足チャートの見方:1.大きく価格が動いたとき
価格が大きく動いたときには実体が長く、ヒゲの短い大陽線・大陰線というローソクが現れます。大陽線が現れるということは、FXに参加している大勢が「今よりも上がるはず」と思っている状態です。大陰線は逆にFXに参加している大勢が「今よりも下がるはず」と思っている状態です。
つまり、大陽線なら買い、大陰線なら売りの勢いが強いということになります。そして、勢いが強いということは、瞬間的な価格の変化ではなく、継続的な変化である可能性が十分にあります。
大陽線が強く出た後に買いで相場に参加することで、利益を得られる可能性は高いと言えるでしょう。一つの目安として覚えておきましょう。
ローソク足チャートの見方:2.小さく価格が動いとき
相場全体に勢いがなく、どちらにも強く突き抜けない時には、小陽線・小陰線というローソクがあらわれます。小陽線・小陰線は価格が上下を繰り返して、始値と終値が離れていない状態なので、実体が短いローソクになります。
このローソクが出てきたときは、FX初心者の方には判断が難しい相場になっている可能性が高いです。なぜなら、相場全体が「上がるはずなのか、下がるはずなのか」迷ってしまっている状態なので、今後どちらに向かうかの判断材料が少なくなるからです。
しかし、小陽線・小陰線が何本か続くと、大陽線・大陰線が出てくることが多いです。予想が難しいときは、大陽線・大陰線が出てくるまで待ってみるのも一つの手段です。
ローソク足チャートの見方:3.始値と終値が近いとき
価格に動きはあるものの、始値と終値が一緒になったときは十字線、もしくは同時線と呼ばれるものが現れます。(動きがほぼ無いときもあります)この線が出た時は少し注意が必要です。始値と終値が一緒なのは、相場が上昇か下降へ向けて力を貯めていると思ってください。
■力を貯めているとは?
シーソーをイメージすると分かりやすいのですが、丁度釣り合っているときに片方がいなくなったら大きく強くシーソーはうごきますよね。
売りたい人と、買いたい人の数が大体同じになっている状況ですので、どちらかが弱まると一気に流れが変わる事があります。トレード中に十字線が出たときはいつでも損切・利益の確定が出来るように準備しておくのがいいでしょう。
長い間相場が上がり続けていても、十字線が出て来たら要注意です。上に上がりたい『買い』の勢いに対して、下に引っ張る『売り』の力が強烈に働いている証拠です。つまり、流れが反転する合図でもあります。そして、出現するタイミング次第では、大きな利益をもたらしてくれるローソクでもあります。
たとえば、上がり続けていた所で十字線が出たから、今後下がっていく可能性が高い。などと予想することで、今後下がり続けていく相場に『売り』で勝負を仕掛けることもできます。
以上、3種類のローソク足を見てきました。FX初心者の方はまず、大陽線・大陰線が出たら、その流れに乗っかってみることをオススメします。しかし、ただ乗るのではなく、大陽線・大陰線が出る前はどういうローソク足が出ていたか、チャートは全体的に上昇傾向なのか、下降傾向なのかをチェックしましょう。
厳しいことを言うようですが、チャートはボーっと見ているだけでは何も教えてくれません。勝率を上げるためには、次のような考えを積み重ねて研究することが大切です。
- 大陽線が出たけど、今は参加するタイミングじゃないかも
- 大陰線が出てるから、売りでいこう
- 小陽線が出てるから、今は待ってみよう
- 4個小陰線が続いているから、次は大陰線かな?
- 十字のローソク足が出ているから今は控えよう
- 上昇傾向で十字のローソク足が出たから、相場は下降していくかもしれない
FXは多くの人が参加している投資です。そして、ローソク足チャートには、他の参加者がどう反応しているかが示されています。多くの人が何を考えて、どう反応しているかを知れば勝率は上がっていきます。
なので、まずは自分ならどう考えて、反応するかを研究しましょう。継続して研究していくことで、ローソク足チャートはもっと多くの情報をあなたに届けてくれるようになります。
まとめ
この記事ではローソク足チャートの見方を知るには必須な、ローソクそのものの見方から解説しました。ローソクが何を表しているのか、用語や構造について、今後FXを行っていくための知識をお伝えしてきました。
そしてローソク足を見る事で、相場が今どう考えて、どう反応しようとしているかを読み取る方法を次の3点お伝えしました。
- 価格が大きく動いたとき
- 価格が小さく動いたとき
- 価格は動いたけれど元に戻った時です。
実はこの3点を更に細かく分類することが可能です。更に細かなローソク足チャートの見方を知る事で、FXで生き残っていくための力を身につけることが出来るようになります。あまりにもながくなってしまうので、この記事では触れていません。もっと細かなローソク足チャートの情報は次回の記事で解説していきます。
今あなたは、この記事をここまで読んでくださって、すぐにでもFXをしたくなっているかもしれん。ですが、この記事で学んだことをまずデモトレードで復習することをオススメします。ローソク足チャートの見方はデモトレードでも復習が出来ます。
理由は、現実のお金でFXをすると、緊張してしまって頭が回らなくなる可能性があるからです。せっかく学んだことを活かせずに、お金を失ってしまう可能性があるのは、あまり良い事ではありませんよね。
ぜひデモトレードでローソク足チャートの見方を復習してみてくださいね。デモトレードの始め方が分からないかたは『FXとは何か?初心者のためのFX入門「3つの基礎知識」』にて解説していますのでご覧ください。
ローソク足はローソク足の画像を見ながらでも、分かりにくい所があります。もし忘れてしまったら、何度でもこの記事を読み返して覚えましょう!